会員のみなさま
8月23日(火)、ビジネス会計人クラブでは相続・事業承継分科会を開催しました。
会場はドーンセンターにて、85名のご参加をいただきました。
ご参加者が予定を上回り、レジュメをお渡しできない方がおられました。
あらためてお詫び申し上げます。お渡しできなかった方には別途、資料をお送りいたします。
【今回のテーマ・講師の方】.............................................
■ テーマ「遺言・遺留分・名義株式・従業員持株会…成功と失敗は紙一重」
〜弁護士・税理士の異なる視点から徹底解説!!〜
■ 講 師: 税理士法人 SBCパートナーズ 代表社員 税理士 柴田 昇 氏
塩路法律事務所 弁護士 塩路 広海 氏
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今回の研修会の感想文を、税理士 国田修平氏に頂戴いたしました。
下記に掲載しております。ご覧ください。
【感想文】

税理士 国田 修平氏
8月23日開催されました、ビジネス会計人クラブ大阪 相続・事業承継分科会では、講師として、塩路法律事務所 弁護士 塩路 広海 先生、税理士法人 SBCパートナーズ
代表社員 税理士 柴田 昇 先生にお越しいただき、「遺言・遺留分・名義株式・従業員持株会 …成功と失敗は紙一重」 というテーマでご講演頂きました。
前半で弁護士 塩路先生より、事業承継対策〜相続・遺言による法的紛争を防止するために〜という題目で、2つの事例を中心に判例の解説も踏まえてお話しいただきました。
塩路先生から、税理士とは異る視点で事業承継を考える際に留意すべき点についてご解説いただき、これに関し、税理士としてどのような印象を持つかについて、柴田先生からもご意見をいただくパネルディスカッション形式で、非常に理解しやすかった
のではないかという印象を持ちました。
具体的には、まず、事業承継が、
(1)相続法を中心とした財産権と会社法を中心とした経営権の問題で、これに税法の問題が伴うものであり、
(2)デフレが進んでいる今般においては特に債務(負債)の処理の問題をどう解決するかについても十分留意すべきである。さらに、
(3)株式の価値をどのように考え、株式をどのように承継するのかが大きな問題となるケースが多い。特に、(3)に関しては、事業承継時及び承継後のトラブルを回避するため考えられた経営承継円滑化法の活用が進んでおらず、相続・遺言により承継されている場合が一般的であるとのご指摘がありました。
この点、株式の承継が遺留分を侵害せずに行われているかどうかが肝要であるところ、会計人としても見落としがちではないかとも言及され、柴田先生からも、実務において見落としがちだが、当事者双方が、遺留分の認識が薄い為表面化していない論点ではないかとの考察がありました。
遺留分について認識を深められる個人のかたも多数に上るであろう今後は、会計人としても十分に留意すべきだとのご意見があり、まさにその通りではないかと考えました。
また、相続に際して、株式が法定相続人で共有となることは、相続財産となった株式全体について、各法定相続人が各法定総相続分に応じた権利を有する「準共有」の状態になるため、事業承継者以外の相続人が結託し、この株式全体に対する持分割合が過半数となれば、議決権行使に大きな影響を及ぼす可能性があるとのご説明がありました。
事業承継を考える際には、株式の準共有状態は避けるべきで、特別受益についても十分検討した上で、株式の承継者以外の相続人の遺留分を確保した内容の遺言書を作成
することや、仮に遺留分を侵害せざるを得ないと推察される場合には、価格弁償の準備をしておくことが肝要である。
その際には、原則として特別受益の対象から外れる生命保険の活用が有効であることについて、判例の紹介と合わせてご説明があり、その際には受取人を誰にするか誤ると効果が無くなるため注意が必要であるとご指摘されました。
これらのご指摘について、ともすると税金を中心に考えがちな会計人については、欠いてはならない思考過程ではないかと考えさせられました。
後半の柴田先生からは、事業承継を見据えた場合の相続税対策として、従業員持株会の活用をテーマにお話しいただきましたが、従業員持株会規約サンプルと逐条解説もご用意いただき、実例を基にしたお話で、非常に興味深いものでした。
従業員持株会を活用することで、オーナー株主の相続税の引き下げ効果を得られることはもとより、遺留分を確保する側面からも効果がある点についてのご説明をいただき、今後の実務においても、活用する意義が高いと再認識しました。
ただし、従業員持株会設立時には、オーナー株主との間で売買を選択することが望ましく、実態を伴っていることが前提になる点、留意すべきと締めくくられました。
相続税の増税が十分考えられる今後、会計人として、関与先からの相談も相当数増えるものと推察されますし、避けて通れない問題です。
スキームの提案に際し、税法もそうですが、それ以外の関連法規や実態といったところについて十分検討した上でないと逆にトラブルの端緒となる可能性があるため、会計人にとって研鑚を怠ってはならないと痛切に感じるとともに、今回のお話を、今後の実務に活かしていきたいと考えました。
ビジネス会計人クラブ会員の為に、貴重なお時間をお取りいただき、今回の御講演をお引き受けいただいた弁護士 塩路 広海 先生、税理士 柴田 昇 先生には厚く御礼申し上げます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 国田修平税理士事務所 税理士 国田 修平
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【会場風景】

講師: 塩路 広海氏 講師: 柴田 昇氏
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